旧モーターガイドのフットコンを分解するのに苦労する部分について、前回こんな記事を書きました。
今回は、その第二弾として、シャフトとモーターハウジングの分解についてです。
シャフトカットや交換等でシャフトを外すとき、パイプレンチを使用すると思いますが、シャフトが傷だらけになってしまいます。
傷付かないように分解できないかな?と考えていたところ、良い案を思いついたので、検証してみました。
パイプレンチの問題点
把持する部分がない円筒形の部材を掴む際、パイプレンチが便利です。
私も愛用してます。
問題点としては、掴んだ部分に深い傷が入ってしまうことです。
気にしない人なら良いのですが、個人的に機械部品は美観も大事なので、なるべく傷は減らしたい。
パイプレンチを使わないで済む方法はないだろうか?
色々考えていたら、これだ!という案が見つかりました。
ダブルナットで緩められる
車やバイクを分解したことがある人なら、知ってると思いますが、スタッドボルト(埋め込みボルト)という部品があります。
このネジを締めたり、緩めたりするときに、こんな感じでナットを2個使います。
ナット同士を締め付けることで六角頭となり、レンチが使えるようになります。
所謂『ダブルナット』という技術です。
この原理を使えば、シャフトも緩められるはず!
ナットを自作する
シャフトに合うナットを探してみたところ、見つかりませんでした。。。
インナーシャフトの外径は『1インチ=25.4mm』。
シャフトに切られているネジの規格もインチサイズで『1″-20』です。
小さいサイズのインチナットはありますが、1インチサイズのナットは見つかりませんでした。
こうなったら自作するしかない!
~【中略】~
ちょっと大変でしたが、完成です。
手持ちのレンチの最大サイズが30mmだったので、面幅30mmで作りました。
ワイヤーカットで外径と内径を抜いて、ねじは旋盤で加工しました。
現物合わせで作ったので、寸法も問題なし。
検証に移ります。
検証
パイプの頭にナットをセット。
ナット同士を締め付け。
緩めるときは、下側のナットを回します。(締め付けるときは上側のナットを回します)
無事に外れました!
判定:良
ダブルナット案は成功でした。
今後はパイプレンチを使わないで済みそうです。
が、新たな問題として
- シャフトの両端にネジがあるタイプしか出来ない。(一部のシャフトはリベット穴のみ)
- ダブルナットで無茶をすると、ネジ山を痛める。
が挙げられます。
ダブルナットも万能ではないですね。
まぁ、また何かあれば、そのときに色々考えたいと思います。
それでは!