旧型のモーターガイドのフットコンを分解するとき、いくつか苦労する部分があります。
私は数台程しか分解してませんが、その中でも特に大変だったのがピニオンナットを外すところです。
ピニオンナットというのは、こちら。
![](https://bass-kousaku.com/wp-content/uploads/2020/01/motorguide-pinion-tool-11.jpg)
どこの部品かというと、エレキのヘッドカバーを外すと見えるやつです。
![](https://bass-kousaku.com/wp-content/uploads/2020/01/motorguide-pinion-tool-1.jpg)
モデルによって形や固定方法は違いますが、最新モデルのX5シリーズでもピニオンギアは使われています。
外し難いのは、ネジ止め式になっているタイプで、フットコンのFシリーズ、FWシリーズで使われています。
TRシリーズでもドラムコントロールカップリングとして、似たようなピニオンギアが使われています。
これらを外すときの問題点は、掴む場所がないというところ。
ギアをプライヤーを掴むと、歯が痛みそうだし、パイプレンチで円筒部を掴もうとしたら、滑って噛まない。。。
という苦労があったので、ピニオンナット脱着用の工具を作ってみました。
設計
ピニオンナットのギアの寸法を元に図面化。
24mmレンチで回せるように、ギアを六角ナット形状に変換するアダプタにします。
![](https://bass-kousaku.com/wp-content/uploads/2020/01/motorguide-pinion-tool-3.jpg)
加工
図面が出来れば完成したようなもので、プログラムに変換して機械で加工します。
![](https://bass-kousaku.com/wp-content/uploads/2020/01/motorguide-pinion-tool-4.jpg)
2時間くらいで板材から切り出せます。
![](https://bass-kousaku.com/wp-content/uploads/2020/01/motorguide-pinion-tool-5.jpg)
検証
使い方としては、まず、ピニオンナットのゆるみ止めになっているネジを緩めます。
![](https://bass-kousaku.com/wp-content/uploads/2020/01/motorguide-pinion-tool-2.jpg)
このとき使う六角レンチは、インチサイズで『1/8』です。
![](https://bass-kousaku.com/wp-content/uploads/2020/01/motorguide-pinion-tool-7.jpg)
緩めたら自作した変換アダプタをセット。
![](https://bass-kousaku.com/wp-content/uploads/2020/01/motorguide-pinion-tool-8.jpg)
24mmのソケットやレンチで緩められます。
![](https://bass-kousaku.com/wp-content/uploads/2020/01/motorguide-pinion-tool-9.jpg)
外れない原因は、おそらくゆるみ止めネジでシャフト側のネジを変形させている為だと思われます。(下図の矢印部分がねじの跡)
![](https://bass-kousaku.com/wp-content/uploads/2020/01/motorguide-pinion-tool-10.jpg)
あとは、ネジロックなどが塗布されていたら、当然外れ難いですね。
これらの問題があって、最新のX3、X5シリーズでは、違う固定方法になっているのだと思います。
しっかり改良しているモーターガイド社は流石です。